成年後見制度

成年後見制度の利用が必要になる代表的な事例に不動産売買があります。

不動産売買では、売主の本人確認や意思確認が必要となるため、認知症などで判断能力が

衰えた方は、単独で所有不動産の売却手続きを進めることができません。そのような場合

は、法定後見制度を利用して売却する必要があります。

法定後見制度を利用する場合には、家庭裁判所に成年後見人等選任申立てをします。この

申立ては、原則として、保護あるいは支援を必要とする本人の住民票上の住所地を管轄す

る家庭裁判所にします。

なお、当事務所では、成年後見等選任申立に関する相談及び申立書類作成業務に対応して

おりますのでお気軽にご利用ください。

推定相続人の廃除

推定相続人の廃除は、被相続人に対する虐待などの一定の事由がある者について

遺留分を有する推定相続人の相続権を家庭裁判所の審判により剥奪する制度です。

廃除事由は、被相続人に対する虐待や重大な侮辱、その他の著しい非行とされて

いますが、審判例の多くは、推定相続人の行為が家族の協同生活関係を破壊する

行為に該当するか、あるいは現に協同生活関係を破壊されているかどうかを基準

としているようです。

なお、親が子を廃除した場合には、廃除によって相続権は失われますが親子の縁

まで切れるわけではないので扶養の権利義務は存続します。

 

民事法律扶助の利用

民事法律扶助制度は、経済的な理由により、弁護士や司法書士による適切な支援を受ける

ことが困難な場合に、無料法律相談を実施し、法律専門家への費用を立て替える制度です。

民事法律扶助の援助要件は、以下のとおりです。

①資力基準に定める資力に乏しい国民又は我が国に住所を有し適法に在留する外国人である

こと。

②勝訴の見込みがないとはいえないこと。

③民事法律扶助の趣旨に適すること。

上記すべての要件に該当するときは原則として援助開始決定がなされます。

なお、生活保護受給者については、原則として立替金の償還が免除されていますので経済的

負担がありません。

 

 

生活資金が足りない

生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や障害者世帯、高齢者世帯などに対し、必要な

生活資金を貸付ける制度です。

この制度は、諸事情により金融機関や他の公的制度等を利用して借入ができない場合

に利用することができます。

借入は、住居地の自治体の社会福祉協議会または民生委員に相談のうえ、必要書類を

添えて借入申込書を提出します。審査後、貸付の可否が通知されます。

なお、生活資金不足の原因がカードローンや消費者金融等の借金返済にある場合は、

この制度の利用よりも債務整理を検討すべきです。

 

相続業務について

当事務所で主に扱う相続業務は、

①相続人の調査、②相続財産の調査、③財産目録や遺産分割協議書等の作成

④金融機関等の名義変更の手続き、⑤不動産の登記手続き

⑥遺言執行者としての業務

がありますが、上記以外にも遺言書の作成、成年後見など全般的に対応しております。

相続が発生したが、何から手を付けて良いかわからない、あるいは忙しくてご自身では

なかなか進められない等お悩みの方はぜひご相談ください。

 

 

自筆証書遺言の注意点

自筆証書遺言は、公正証書遺言と違い遺言者自ら作成するため、その記載内容には十分

注意する必要があります。

まず、相続財産の特定については、不動産であれば所在地番を正確に記載しましょう。

地目や地積の記載まであれば完璧です。預貯金の場合は、銀行名と支店名、口座番号や

預金の種類などで具体的に特定した方がよいです。株式等の有価証券は、発行会社名と

株式数を記載しましょう。

上記以外にも絵画や骨とう品など様々な財産が考えられますが、他のものと混同しない

ように特定するように記載しましょう。

財産が明確に特定されていない遺言書も直ちに無効になるわけではありませんが、その

解釈をめぐって相続人間で争いになる場合がありますので明確に記載するべきです。

なお、遺言書作成時に忘れていた財産や遺言書作成後新たに生じた財産についても注意

が必要です。これらに財産については、「上記以外の財産は、●●に相続させる」など

と記載して漏れのないようにするとよいでしょう。

次に、財産譲渡の意思表示の方法については、実際の遺言書では「●●に譲る」などの

表現を用いられているものが多いと感じますが、法律的な意味を明確にするため、遺言

による財産の受取人が法定相続人であれば「●●に相続させる」と記載してください。

法定相続人以外に財産を譲る場合は「●●に遺贈する」と記載しましょう。

その他の注意事項は、遺言書の作成日を例えば「平成29年1月11日」のように日付

が特定できるように記載してください。

作成日付を特定できない自筆証書遺言は無効となりますので注意しましょう。

 

年末年始休暇

今年も残り少なくなりました。

今年は、例年と比べて遺言や遺産整理、相続放棄等の相続関係業務が多かったように

感じられます。

この傾向は、来年以降も続きそうですね。

 

当事務所の年末年始のスケジュールですが、

年末は、12月28日まで

年始は、1月5日から

業務を開始します。

相談予約等はお早めにご連絡ください。

 

 

相続放棄と生命保険

相続に関する相談で比較的よく質問されるのが、「相続放棄をすると生命保険金を

受け取れないのか」というものです。

生命保険金請求権は、保険契約により指定されている受取人が固有に取得する権利

であるため、原則として相続財産には含まれないとされています。

これには、生命保険金の受取人として特定の個人が指定されている場合だけでなく

単に「相続人」とされている場合であっても該当します。

例外は、生命保険の契約者が自身を受取人として契約した場合です。その場合は、

生命保険金は相続財産に含まれるとされています。

そのため、例外の場合を除き、生命保険金は相続財産ではないため、保険金を受け

取っても相続放棄の手続きには影響しません。

相続開始前の相続人死亡

遺言者の死亡により相続が開始したが、遺言により財産を相続する予定であった相続人

(受益相続人)がそれより前に死亡していた場合、遺言の効力はどうなるのでしょうか。

最高裁の判例によれば、この場合には、原則としてその遺言は失効します。そのため、

例えば、(受益相続人である)子が遺言者の死亡以前に死亡した場合は、遺言者の孫に相続

させる等遺言書に予備的条項を設けることがよく行われています。

遺言は、遺言者の想いを実現するために作成するものです。遺言は、遺言者が内容を口述

し署名も可能な元気なうちに公正証書遺言で作成するのが紛争の予防につながります。

特に、相続の手続きに困難が想定されるような場合には手続きがスムーズに進められるよう

に遺言書を作成しておくと良いでしょう。

 

遺言は公正証書で

公正証書遺言は、自筆証書遺言と比べて、公証人に作成してもらわなければならないうえに

証人も二人以上必要ですし、費用も掛かります。しかし、公証人が関与するため、遺言者の

意思を正確に反映した内容に問題のない遺言が作成できます。また、自筆証書遺言の場合に

は、家庭裁判所の検認手続きが必要ですが、公正証書遺言はこの手続きを経る必要がありま

せん。

その他、公正証書遺言は、紛争になることが少ない、滅失や偽造、変造のおそれがない等が

自筆証書遺言にはないメリットといえます。