民法改正による事業資金借入の保証人保護

改正された民法では、「事業のために負担した貸金等の債務を主たる債務とする保証契約」

又は「主たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等の債務が含まれている根保証契約」

について、個人が保証人になる場合、その個人が契約締結日前1か月以内に作成された公正

証書で保証債務を履行する意思を表示していなければその保証契約は無効とされました。

ただし、この規定の例外として、主たる債務者が法人の場合は、その法人の理事、取締役、

執行役、法人の支配株主、これらに準ずる者①

主たる債務者が個人事業主の場合は、主たる債務者の共同事業者や主たる債務者の事業に

現に従事している主たる債務者の配偶者②

①②の者が保証人となる場合は、公正証書の作成を不要とされています。

つまり、会社の代表者を保証人にとる場合は、公証人による保証意思の確認手続きは不要

ということになります。事業に関係ない第三者を保証人にする場合にこの手続きが必要と

いうことです。

実務上は、経営者やそれに準じる者以外の者を保証人とする場合に該当するか、それとも

例外に該当するか確信が持てない場合は、公正証書を作成しておくのが最も安全な対応と

言えそうです。

 

債務整理の相談について

債務整理の相談者の中には、取り立ての厳しいヤミ金や消費者金融等だけを申告
して相談されるケースがあります。
債務整理は、債務者が抱えているすべての債務を把握したうえで債務整理の方針
を決定するために銀行等の住宅ローンやクレジット会社からの借入や商品購入、
友人等からの借入、生命保険の契約者貸付、家賃の滞納、税金や社会保険の滞納
、保証人や担保の有無などすべてを明らかにしてもらう必要があります。
負債の一部を秘密にしたままでは債務整理に悪影響を及ぼします。
当職を信頼し隠さずに相談してください。
一緒に最善の方法を考えましょう。

差押え

差押えには、大まかに「借金」が原因の場合と「税金」が原因の場合があります。
刑事手続き上の差押えもありますがここでは触れません。

借金が原因の場合は、債務者の財産(不動産や銀行預金、給与、売掛金など)を差押える
には確定判決や和解調書等の債務名義が必要です。

これに対し、税金の場合は、「督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに
完納しないとき」に有無を言わさず差押えが可能です。

事業主の方から、債務整理の相談の際に税金の滞納を放置したために売掛金を差し押さえ
され借金の返済が困難になったというお話を聞くことがあります。

事業を継続するためには、税金の滞納を放置せず、話し合いで分納にするなど貸金業者や
金融機関への返済よりも納税の義務を優先しましょう。

生活資金が足りない

生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯や障害者世帯、高齢者世帯などに対し、必要な

生活資金を貸付ける制度です。

この制度は、諸事情により金融機関や他の公的制度等を利用して借入ができない場合

に利用することができます。

借入は、住居地の自治体の社会福祉協議会または民生委員に相談のうえ、必要書類を

添えて借入申込書を提出します。審査後、貸付の可否が通知されます。

なお、生活資金不足の原因がカードローンや消費者金融等の借金返済にある場合は、

この制度の利用よりも債務整理を検討すべきです。