成年後見人とは?任意後見との違いも司法書士がわかりやすく解説

「親の認知症が進んできて、銀行手続きや施設の入居手続きが心配…」「将来、自分の判断力が落ちたときのことを考えておきたい」——そんな不安を感じたことはありませんか?
実は、そのような悩みにしっかり対応するための制度が「成年後見制度」です。「名前は聞いたことあるけど、実際どういう仕組みなの?」という方がほとんどではないでしょうか。そうなんですね、難しそうに聞こえますが、仕組みを知ると「なるほど!」と思えるはずですよ。
この記事では、新宿駅南口から徒歩7分の星総合法務事務所スタッフが、成年後見人の役割・選任の流れ・任意後見との違いまで、できるだけわかりやすくご説明します。
⚠️ 重要:2026年4月に成年後見制度の大幅な民法改正案が閣議決定され、現在国会で審議中です。 本記事は執筆時点(2026年5月)の情報をもとにしていますが、制度は今後変わる可能性があります。最新情報は法務省または専門家にご確認ください。
成年後見人とは?その役割をざっくり説明します

成年後見人とは、認知症・知的障害・精神障害などによって判断能力が十分でなくなった方の代わりに、財産管理や各種契約を行う人のことです。
「代わりに動いてあげる人」とイメージしていただくとわかりやすいですね。具体的には、次のようなことを行います。
- 銀行口座からの入出金や預貯金の管理
- 不動産の売買や賃貸借契約の締結・解除
- 介護施設への入居手続き・契約
- 医療費の支払いや各種サービスの利用契約
- 遺産分割協議への参加(相続人である場合)
昔は「家族なんだから、親のお金くらい自由に動かせる」という感覚もあったかもしれません。でも今は違います。銀行の本人確認が厳格化されており、たとえ親子であっても、本人が同行できない状態では窓口でのお金の引き出しができないケースがほとんどです。不動産の売買契約なども同様で、本人の意思確認ができないまま契約することは原則できません。だからこそ、成年後見制度が必要になってくるんです。
法定後見制度の3つの種類【⚠️2026年改正で大きく変わります】

成年後見制度のうち、家庭裁判所が関与して後見人を選任するしくみを「法定後見制度」と呼びます。現行制度では、本人の判断能力の程度に応じて次の3つに分かれています。
| 種類 | 対象となる状態 | 支援者の呼び名 | 主な権限 |
|---|---|---|---|
| 後見 | 判断能力がほぼない状態 | 成年後見人 | ほぼすべての法律行為を代理 |
| 保佐 | 判断能力が著しく不十分な状態 | 保佐人 | 重要な行為に同意・取消権あり |
| 補助 | 判断能力が不十分な状態 | 補助人 | 特定の行為に同意・取消権あり |
「後見」は最も支援の度合いが大きく、判断能力がほとんどない方が対象です。「保佐」「補助」になるにつれて、本人の自己決定を尊重しながらサポートする形になります。どの類型が適切かは、医師の診断書をもとに家庭裁判所が判断します。
⚠️ 【重要:法改正情報】 2026年4月3日、政府は現行の「後見・保佐・補助」の3類型を廃止し「補助」に一本化する民法改正案を閣議決定し、現在国会で審議中です。施行は公布から2年6か月以内とされており、制度の枠組みが大きく変わる可能性があります。手続きをご検討中の方は、必ず最新情報をご確認いただくか、専門家にご相談ください。
成年後見人は誰がなれるの?
成年後見人になるために、特別な国家資格は必要ありません。家族や親族がなることも十分可能です。ただし、家庭裁判所が適任者を判断する際には、いくつかの状況が考慮されます。
親族が後見人に選ばれやすいケース
- 家族間のトラブルがなく、協力関係がある
- 管理する財産の規模が比較的小さい
- 本人との関係性が良好で意思疎通がとれている
専門職(司法書士・弁護士)が選任されやすいケース
- 親族間で財産管理をめぐる意見の対立がある
- 不動産や株式など、財産の規模・種類が複雑
- 後見事務の適切な遂行が難しいと判断される場合
司法書士や弁護士が後見人に選任されることで、中立的な立場から本人の財産や生活をしっかり守ることができます。専門職が入ることへの「抵抗感」を感じる方もいらっしゃいますが、むしろ「プロが守ってくれる」という安心感につながることが多いですよ。
成年後見人になれない人(欠格事由)
慎重に! 後見人候補者を立てる際には、以下の欠格事由に該当しないかを必ず確認しておきましょう。
- 未成年者
- 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人・保佐人・補助人
- 破産者
- 被後見人に対して訴訟をしている人、またはその配偶者・直系血族
- 行方不明者
なお、欠格事由の規定は今後の法改正で変わる可能性があります。詳細は専門家にご確認ください。
成年後見人の申立て手続きと必要書類
家庭裁判所への申立ては、本人の住所地を管轄する家庭裁判所に行います。申立てができる人は、本人・配偶者・四親等以内の親族・検察官・市区町村長などです。
主な必要書類
| 書類の種類 | 内容・備考 |
|---|---|
| 申立書 | 裁判所所定の様式 |
| 本人の診断書 | 所定様式・医師作成 |
| 本人の戸籍謄本・住民票 | 最新のもの |
| 後見人候補者の戸籍謄本・住民票 | 候補者を立てる場合 |
| 財産目録・収支状況報告書 | 預貯金通帳コピーなど証拠書類も添付 |
| 登記されていないことの証明書 | 法務局で取得 |
| 申立手数料・切手 | 費用は裁判所に要確認 |
書類の準備が意外と多いですよね。「何から手をつければいいかわからない」という方がほとんどです。司法書士に依頼することで、書類収集から申立書の作成までサポートを受けることができます。費用の目安はケースによって異なりますので、ぜひご相談ください。
申立てから選任までの流れ
- 申立書類の準備:診断書取得・財産目録作成など
- 家庭裁判所への申立て:書類一式の提出・手数料納付
- 家庭裁判所の審理:面接・調査官による調査・医師への照会など
- 成年後見人の選任:審判書の確定
- 後見登記:法務局の後見登録データベースに登録される
審理にかかる期間は、申立てから選任まで概ね2〜4か月程度が目安です。ただし、医師による鑑定が必要なケースや案件が複雑な場合は、6か月以上かかることもあります。スケジュールに余裕をもって早めに動くことが大切ですよ。
任意後見制度との大きな違い
ここで多くの方が「法定後見」と混乱されるのが「任意後見」です。両者の最大の違いは、本人の判断能力がある「今」から手を打てるかどうかです。
| 比較項目 | 法定後見 | 任意後見 |
|---|---|---|
| 利用できるタイミング | 判断能力が低下した「後」 | 判断能力がある「今」に契約 |
| 後見人の決め方 | 家庭裁判所が選任 | 本人が自分で選ぶ |
| 契約形式 | 不要(審判で決定) | 公正証書による任意後見契約 |
| 開始のタイミング | 審判確定後 | 判断能力低下後に家裁へ申立て |
| 内容のカスタマイズ | できない | 委任する事務の範囲を自分で設定できる |
任意後見の最大のメリットは、「自分が信頼できる人に、自分が任せたい範囲で」頼めることです。たとえば、「財産管理はお願いしたいけれど、医療の判断は自分でしたい」というように、あらかじめ契約で決めておくことができます。いいですね!
任意後見が効果を発揮する場面
「今は元気だけれど、将来が不安…」という方に特におすすめなのが任意後見です。
- 将来の預貯金管理や施設入居手続きが心配
- 信頼できる子どもや知人に事前にお願いしておきたい
- 自分の意思がしっかりしているうちに、望む形を決めておきたい
判断能力が低下してからでは、「誰に頼むか」を自分で決めることができなくなります。だからこそ、元気なうちに準備しておくことが大切なんです。「備えあれば憂いなし」という言葉はここでも生きています。
任意後見の手続きの流れ
- 任意後見受任者(将来の後見人)と内容を話し合う
- 公証役場で公正証書による任意後見契約を締結
- 法務局に後見登記(公証人が嘱託)
- 本人の判断能力が低下した段階で、家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申立て
- 任意後見監督人が選任されると、任意後見人としての活動スタート
任意後見契約の公正証書作成にかかる費用は、公証人の基本手数料11,000円のほか、謄本代・郵便代・印紙代などが別途必要です。司法書士報酬はケースによって異なりますので、詳細はお気軽にお問い合わせください。
成年後見制度の法改正について(2026年・最重要情報)
2026年4月3日、政府は成年後見制度を大幅に見直す民法改正案を閣議決定しました。現在、国会で審議中です。改正案の主なポイントは以下のとおりです。
- 3類型(後見・保佐・補助)の廃止と「補助」への一本化
- 利用期間の設定と更新制の導入(現行の「終身制」から変更)
- 後見人の交代・終了がしやすくなる規定の新設
- 本人の意思や自己決定をより尊重する方向への転換
施行は公布から2年6か月以内とされており、早ければ2028〜2029年頃に新制度へ移行する見通しです。制度を利用するかどうかのご判断は、最新情報を必ずご確認いただいたうえで、専門家にご相談されることを強くおすすめします。
新宿の星総合法務事務所に相談するメリット
「相談してみたいけど、どこに行けばいいの?」という方、新宿エリアにお住まいの方はぜひ星総合法務事務所にご相談ください。新宿駅南口から徒歩7分、都営大江戸線・京王新線の6番出口からは徒歩2分とアクセス抜群です。
当事務所は簡裁代理認定司法書士(第101248号)が在籍しており、成年後見の申立て手続きから任意後見契約の作成まで、ワンストップでご対応しています。「手続きが難しそう」「費用がどのくらいかかるか不安」「法改正前に動いておくべき?」というご相談も大歓迎です。まずはお気軽にお電話ください。
まずはお気軽にご相談ください
成年後見人とは?についてご不安なことがあれば、どうぞ一人で抱え込まないでください。星総合法務事務所では、新宿・渋谷エリアを中心に、皆さまの大切な手続きを丁寧にサポートしています。
司法書士【星総合法務事務所】
📍 東京都渋谷区代々木2丁目20番2号 美和プラザ新宿501
📞 TEL:03-6709-2916
🚶♂️ 新宿駅南口から徒歩7分
🚶♂️ 京王新線・都営大江戸線 新宿駅6番出口から徒歩2分(6番出口を出てすぐです!)
🌐 https://hoshi-office.com/
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よくある質問(FAQ)
Q1. 成年後見人になるのに資格は必要ですか?
成年後見人になるために特別な資格は必要ありません。家族・親族がなることが可能です。ただし、財産が多い場合や親族間にトラブルがある場合は、家庭裁判所が司法書士や弁護士などの専門職を成年後見人に選任することがあります。
Q2. 成年後見人の申立てはいつ、誰がすればよいですか?
申立てができるのは、本人・配偶者・四親等以内の親族・検察官・市区町村長などです。本人の判断能力が低下したと感じた段階で、早めに動くことをおすすめします。申立先は本人の住所地を管轄する家庭裁判所です。
Q3. 法定後見と任意後見、どちらを選べばよいですか?
本人の判断能力がすでに低下している場合は「法定後見」を、まだ十分な判断能力がある段階で将来に備えたい場合は「任意後見」が適しています。任意後見は自分で後見人と委任内容を選べる点が大きなメリットです。どちらが最適かはケースによって異なりますので、専門家にご相談ください。
Q4. 成年後見の手続きにはどのくらい期間がかかりますか?
申立てから後見人の選任まで、概ね2〜4か月程度が目安です。ただし、医師による鑑定が必要なケースや案件が複雑な場合は、6か月以上かかることもあります。お急ぎの場合は早めのご相談をおすすめします。
Q5. 2026年の法改正で成年後見制度はどう変わりますか?
2026年4月3日に政府が民法改正案を閣議決定し、現在国会で審議中です。現行の「後見・保佐・補助」の3類型を廃止し「補助」に一本化すること、利用期間に更新制を導入すること、後見人の交代・終了をしやすくすることなどが主な改正内容です。施行は公布から2年6か月以内とされていますが、内容・時期は変動する可能性があります。最新情報は法務省や専門家にご確認ください。