賃貸退去後、契約時に貸主に差し入れた敷金の返還
先日、賃借していたアパートを明け渡して退去しました。
退去後、契約時に貸主に差し入れた敷金の返還を求めたところ、原状回復や補修のための費用がかかるという理由で少額しか返してくれません。
私は、賃貸借契約書に従い明け渡し日の1か月以上前に契約解除を申し入れましたし、契約期間中は、家賃の滞納や室内を故意や過失によって損傷したことはありません。貸主が請求する原状回復費用等の負担に納得できません。
借主の故意又は過失によって損傷した部分については原状回復のための費用を負担する必要がありますが、通常使用や経年劣化に伴う汚損や自然に生じた損耗についての修繕費用は、賃料に含まれるべきであり、原則として借主は修繕費用を負担する必要はありません。
賃料は、建物賃貸借契約に基づき、借主が建物を使用収益することに対する対価です。そのため、建物の通常の使用に伴う損耗や汚損等の修繕費用は、賃料に含まれるものとして必要経費に組み込まれているべきです。ですから、原則として賃料とは別に請求できません。
貸主の原状回復費用の請求額に納得できない場合は、お早めにご相談ください。